知ってるようで知らないこと
産後ケアリストのふっこです。
知ってるようで知らない人工妊娠中絶。
まずは、こちらの法律から。
第1条 この法律は、不妊手術及び人工妊娠中絶に関する事項を定めること等により、母性の生命健康を保護することを目的とする。
(定義)
第2条
2 この法律で人工妊娠中絶とは、胎児が、母体外において、生命を保続することのできない時期に、人工的に、胎児及びその附属物を母体外に排出することをいう。
妊娠初期(12週未満)の場合と妊娠12 週〜22 週未満の場合では中絶手術の方法やその後の手続きが大きく違います。
ここで、
なぜ22週未満までなのか?という疑問。
妊娠22週とは、妊娠6ヶ月の3週目で、妊娠中期と言われています。
この22週以降は、胎児が母体から出ても生きていける可能性がでてくるので、先ほどの母体保護法の定義からは外れ、医療介入し胎児を助ける方向に変わります。なので、早産でも赤ちゃんの助かる可能性がある目安が妊娠22週というわけです。
妊娠22週を過ぎると、
人工妊娠中絶はできません。
さて、妊娠12週以降の胎児を中絶する場合は、
子宮収縮剤で人工的に陣痛を起こし流産させます。さっきまで生きていたお腹の赤ちゃんを人工的に死産させるのです。
普通の分娩と同じように下から産むのです。
陣痛を起こすので、痛みもあります。
ギリギリ中絶できる21週あたりだと、赤ちゃんはだいたい400グラムほどの大きさになり、形も人間の赤ちゃんになっています。母体のお腹も出てくるため、見た目でもわかるようになり、胎動も感じます。
このような状態で中絶した妊婦さんの身体的、精神的な負担は計り知れません。
しかも、妊娠12週以降の中絶は、死産届が必要になりますし、赤ちゃんの火葬の義務もあります。
ここまでのことをしなければいけないと、知っていましたか?
赤ちゃんを人工中絶するのは肉体的、精神的、経済的にも負担があり簡単なことではないのです。
私は親として、産後ケアリストとして、息子には性行為をするリスクをきちんと教えたいと思っています。
息子とは命の話を小さい頃からしてきています。小学生になって、具体的に聞かれることもあり、ドキッとすることもありますが、年齢に合わせて言葉を選び事実を話すようにしています。
息子には、子どもが生まれることがどんなことなのか、無知のまま大人になってほしくありません。
息子には息子の人生があります。
親である私にも、主人にも人生があります。
息子が経済的に自立できていない状態で、誰かを妊娠させ、出産を選んだとしたら、息子の人生は大きく変わるでしょうし、親である私と主人の人生も変わってしまうでしょう。
正しい知識を身につけるだけでも、望まない妊娠や中絶を減らすことができるのではないかと思っています。
ありがとうございました。